USBメモリが無かったのでポータブルSSDだけでBIOSをアップデートした時の記録【MSI / M-FLASH 対応】
はじめに
原神とか OW で出てたマザボの BIOS 更新しろって警告を思い出したのでアップデートした
↑これのやつ原神の事前アプデしようとしたらこんな表示が。
— Aki-Games / あきゲームズ (@games_aki) January 12, 2026
BIOSのアプデなんてしたことないけど、やるしかないか。 pic.twitter.com/l18o98Qlx1
Intel 第 13・14 世代 CPU の不具合修正のために BIOS をアップデートしようとしたら、なんか変な壁にぶつかった。
- BIOS の画面でキーボードが認識されない
- USB メモリが手元にない
- 手持ちのポータブル SSD(238GB)は NTFS フォーマットで、そのままでは使えない
この記事では、その状況を実際に解決した手順をそのまま紹介する。 同じ状況でハマっている人の参考になれば。
前提・環境
- マザーボード: MSI PRO B760-P DDR4 (MS-7D98)
- CPU: Intel Core i7-14700F(第 14 世代)
- BIOS 更新前バージョン: 1.F7(2023 年 11 月)
- 更新後バージョン: 1.F0(v1F / 2025 年 8 月)
- 使用したストレージ: ポータブル SSD 238GB(NTFS)
なぜ BIOS をアップデートする必要があったか
気になったからしらべた。
Intel 第 13・14 世代のデスクトップ向け CPU には、アイドル時・軽負荷時に過剰な電圧リクエストが発生し、CPU の劣化やシステムの不安定を引き起こす不具合が報告されていたっぽい。
この問題はマイクロコード(CPU 内部のファームウェアのようなもの)のアップデートで修正されており、MSI は BIOS に以下のマイクロコードを順次組み込んできた。
| マイクロコード | 内容 |
|---|---|
| 0x129 | CPU が高電圧をリクエストする問題の修正 |
| 0x12B | アイドル・軽負荷時の過剰電圧リクエストを修正(0x129 を含む) |
| 0x12F | 軽負荷時の CPU 劣化をさらに抑制 |
最新の v1F にはこれらすべてのマイクロコードと ME ファームウェアの更新が含まれている。
問題 ①:MSI Center の Live Update に BIOS が表示されない
BIOS 直いじりしたくなかったので GUI からいけないか最初調べてた。
MSI Center の Live Update → Advance を開くと、BIOS の項目がなく LED ファームウェアのみ表示された。いらね~
原因: Live Update が「現在の BIOS に問題がない」と判断した場合、BIOS の更新を表示しないことがある。「システムに問題がない場合、MSI は BIOS の更新を推奨しません」という赤文字の注意書きもその通り。
対処: 手動で MSI のサポートページから BIOS ファイルをダウンロードして適用する。
問題 ②:BIOS の画面で USB キーボードが動かない
これは本件とは関係ないおま環だと思うけど一応記載。
BIOS に入ろうとしても、USB キーボードが認識されず操作できない。
原因: BIOS 起動時は USB の Legacy サポートが無効になっているか、USB 3.0 ポートの初期化が間に合わないケースがある。PS/2 キーボードや一部の安価な USB キーボードは認識されやすいが、ゲーミングキーボードなど専用ソフトが必要なデバイスは認識されないことが多いらしい。
対処: BIOS に完全に入らなくても BIOS を更新できる「M-Flash(Ctrl+F5)」を使う(後述)。
問題 ③:大容量 SSD を FAT32 にフォーマットできない
手元に DTM 用のポータブル SSD しかなかった。USB なんて持ってないよ全部クラウドだよ。
M-Flash は FAT32 フォーマットのストレージしか認識しない。しかし Windows の標準ツール(エクスプローラー・diskpart・PowerShell の Format-Volume)はいずれも32GB を超えるドライブの FAT32 フォーマットに非対応。
FAT32 は仕様上 32GB までしか対応していないため、Windows はその制限をそのまま守っている。
解決策:SSD の一部だけ FAT32 パーティションとして切り出す
238GB のドライブを丸ごと FAT32 にするのは無理でも、1GB の小さいパーティションを新たに作ってそこを FAT32 にすれば問題ない。BIOS ファイルは 32MB 程度なので 1GB で十分。
実際の手順
Step 1: BIOS ファイルのダウンロード
MSI のサポートページから自分のマザーボードモデルを検索し、最新の BIOS ファイルをダウンロードして解凍しておく。
- MSI サポートページ
- 例:
E7D98IMS.1F0のようなファイルが含まれている
Step 2: SSD に FAT32 パーティションを作成する
管理者権限のコマンドプロンプトを開いて以下を実行。
diskpartlist disk表示されたディスク一覧から、自分のポータブル SSD の番号を確認する(サイズで判断する)。 番号を間違えると別のディスクのデータが消えるので注意。
select disk [ディスク番号]
list partitionselect partition 1
shrink desired=1024既存のパーティションを 1GB 縮小する。
create partition primary
format fs=fat32 quick
assign letter=G
exitこれで G ドライブとして 1GB の FAT32 パーティションが作られる。
Step 3: BIOS ファイルをコピー
解凍した BIOS ファイル(E7D98IMS.1F0 など)を G ドライブのルート直下にコピーする。フォルダごとではなくファイル単体で置くこと。
ぼくは一回ミスったはずかしい。
Step 4: M-Flash でアップデート
PC を再起動し、MSI のロゴが表示されたタイミングで Ctrl+F5 を連打 する。
M-Flash が起動したら、コピーした BIOS ファイルを選択してアップデートを実行。完了まで電源を切らないこと(5 分程度)。
M-Flash とは: BIOS に完全に入らなくても BIOS を書き換えられる MSI 独自の機能。POST(起動時の自己診断)中に起動するため、BIOS でキーボードが認識されない問題を回避できる。
Step 5: アップデートの確認
再起動後、Windows で msinfo32 を開いて BIOS バージョンを確認する。
BIOS バージョン/日付 American Megatrends International, LLC. 1.F0, 2025/08/07バージョンが更新されていれば成功。
Step 6: 後片付け(任意)
作業用に作った 1GB の FAT32 パーティションは不要になるので、元に戻しておく。
diskpart
select disk [ディスク番号]
select partition 2
delete partition
select partition 1
extend
exitその後エクスプローラーからドライブを NTFS で再フォーマットすれば元通り。
注意事項・リスク
- BIOS アップデート中に電源が切れると、マザーボードが起動不能になる可能性がある。 ノート PC なら AC アダプターを必ず接続、デスクトップなら UPS があれば理想的。
- BIOS アップデート後は設定がデフォルトにリセットされることがある。XMP の有効化など、カスタム設定をしていた場合は再設定が必要。
- diskpart の操作はディスク番号を必ず確認してから実行すること。誤ったディスクを選択するとデータが消える。
- 今回の方法は MSI 製マザーボードの M-Flash を前提にしている。他メーカーでは操作が異なるので各社のマニュアルを参照のこと。
おわりに
USB メモリがなくても、大容量のポータブル SSD しかなくても、工夫次第で BIOS アップデートは完遂できてよかった。
Intel 13・14 世代の CPU 不具合が気になっている人・あらゆるホヨバのゲームで警告がウザくて困ってる人は、ぜひ最新 BIOS への更新を検討してみてね。僕は責任取れないけど....